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【まちのイバダイ】レポート 4/3「イバダイ科学 ワークショップ」&「出張版!自由室『みちの』」編

 3月25日~4月4日の11日間にわたって開催した「茨城大学水戸市街地アウトリーチ週間〈まちのイバダイ〉」。
 いよいよラストスパートとなった4/3は、水戸市民会館で「イバダイ科学 ワークショップ 宙に浮いてる? 不思議な「テンセグリティ構造体」 を作ってみよう」と「出張版!自由室『みちの』~大学生がサポートする中高生の自習室」を開催。前者はダイバーシティ推進室の主催、理学部の学生たちの協力のもと、小学校高学年以上の児童向けに行った身近な物理現象について学べるワークショップです。

イバダイ科学 ワークショップ 宙に浮いてる? 不思議な 「テンセグリティ構造体」 を作ってみよう(4/3@水戸市民会館)

 春休み中の小学生を対象に、身近な物理現象について学べるワークショップを開催。第1部?第2部あわせて35名ほどの小学生とその保護者などが参加しました。

佐藤 裕紀子ダイバーシティ推進室長

 ダイバーシティ推進室では、多様な研究者が活躍できる環境を実現すべく、教職員のライフイベントのサポートや女性研究者を増やすための啓発活動などを行っています。冒頭、佐藤 裕紀子ダイバーシティ推進室長から、日本は研究者における女性の割合少ない状態が続いていると説明がありました。小さいころからジェンダーにかかわらず科学に親しみを持ってもらいたいと、このイベントを企画したといいます。

 さあ、お待ちかねのワークショップ。天板が浮いているように見える「テンセグリティ構造体」を作ります。理学部の学生たちが立ち上げた物理交流サークル「解き拓く葦」のみなさんが全面協力してくれました。

物理交流サークル「解き拓く葦」のみなさん

 「テンセグリティ構造体」を作るために使うのは、天板?底板の2枚と2つの柱、そして7cmの糸1本と14cmの糸4本。組み立てる前に、板や柱に名前を書いたり色を付けたりして、飾り付けをしていきます。

装飾中

 装飾が済んだら、いよいよ組み立て。参加者のみなさん、真剣な表情で「テンセグリティ構造体」と向き合っています。細かい作業は大学生によるサポートもあり、30分ぐらいで完成できました。

組み立ての様子1

組み立ての様子2

組み立ての様子3

 「テンセグリティ」は、「Tension(張力)」と「Integrity(統合)」の造語です。上の木材と下の木材自体は結合されておらず、それぞれを結んだ糸のバランスで木材が浮いているように見えます。軽いものであれば、天板に重石を載せても、宙に浮いて見える状態を保てるそうです。

テンセグリティ構造体といばP1

テンセグリティ構造体といばP2

入試広報キャラクターのいばPも、天板の上に載せて遊んでもらいました。

高岡さんの解説の様子

 ワークショップのあとは、「解き拓く葦」代表の理学部2年高岡亜衣さんから、「テンセグリティ構造体」の仕組みについて解説がありました。まずは重力や張力について身近な例を用いて説明。高岡さんによると、「テンセグリティ構造体」は中央の糸が上の天板を持ち上げていて、周りの4本の糸が、倒れないように支えているイメージとのこと。人間の身体も「テンセグリティ構造体」と似た構造となっているそうです。

 参加した小学生から「何kgまで載せられますか?」との質問が出ると、高岡さんは、「木が折れない限りは何kgでも!持ち帰ってお家でも試してみてください」と話しました。

 学生たちのサポートもあり、終始あたたかい雰囲気でワークショップは終了しました。
 参加してくださったみなさん、そしてご協力いただいた物理交流サークル「解き拓く葦」のみなさん、ありがとうございました!

IMG_0116 1.jpg 入口には、茨城大学の女性教員の研究についてのパネルを展示しました

出張版!自由室『みちの』~大学生がサポートする中高生の自習室(4/3@水戸市民会館)

 同日、午前中から水戸市民会館1階で開いていたのが、「出張版!自由室『みちの』~大学生がサポートする中高生の自習室」です。

 「自由室『みちの』」というのは、茨城大学澳门百利宫赌场_百利宫娱乐场にも近い水戸市末広町の古民家を改修し、このほどプレオープンした中高生向けの自習室&コミュニティスペースです。人文社会科学部の高塚美羽さんが代表を務める学生たちのプロジェクトが開設と運営を手がけています。(参考:高塚さんのインタビュー記事

 今回はその「出張版」ということで、「まちのイバダイ」で1日限定の「自由室」を開きました。10時にオープンすると、さっそく高校生の姿が。茨城大学についても興味があったようで、高塚さんとじっくり話をしていました。

出張版!自由室『みちの』の様子

 「居場所」を掲げた取組みは、「みちの」に留まらず、さまざまな場所で試みられているようです。同じように「居場所」の開設や運営を模索している個人や団体の方々も、噂を聞きつけ、話を聞きにいらっしゃいました。有意義な情報交換ができたようです。

 高塚さん自身も、これから「みちの」でどんな取組みが展開できそうか可能性を探っているところです。そこで、館内で行われていた「イバダイ科学 ワークショップ」の様子をちょっと見学......と思って部屋を訪れたところ、子どもたちに交じって一緒にワークショップに参加することに!物理交流サークル「解き拓く葦」とのコラボレーションも生まれるかもしれませんね。

ワークショップに参加する高塚さん